【関西】関西散策記#5 陰陽師の里、阿倍野を歩く

2021/06/15

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天王寺の南側は阿倍野です。平安時代の陰陽師、安倍晴明ゆかりの安倍晴明神社があります。ほかにも時代を感じる様々な場所が点在しています。

動物園前駅から西成地区を通って南へ20分ほど。正圓寺は10世紀に建立された摂津八十八カ所霊場の一つ。大阪五低山と言われる聖天山という標高14メートルの山(!)にあります。聖天山は6世紀の古墳です。鎌倉時代末期から南北朝時代の歌人、吉田兼好がこの付近で清貧自適に暮らしており、碑が建っています。

正圓寺

吉田兼好の碑

天下茶屋は豊臣秀吉が住吉大社などに行く途中、茶会を催した跡地です。近くの天下茶屋公園は江戸時代の薬屋の跡地で、豪族阿倍氏の氏寺といわれる阿倍寺の塔刹柱礎石が移されています。

天下茶屋跡

天下茶屋公園の阿倍寺塔刹柱礎石

阿部野神社は南北朝時代の古戦場にあり、南朝の重臣北畠親房・顕家を祀っています。

阿部野神社

大阪と堺を結ぶ阪堺電軌に沿って熊野街道があります。平安時代から鎌倉時代に盛んになった熊野詣での通り道です。

阪堺電軌上町線(左)と熊野街道(右)

熊野街道には九十九王子をまつった社が建てられました。大阪市内には六王子社があったのですが、当時の場所にあるのは阿倍王子神社だけです。

阿倍王子神社

平安時代の陰陽師、安倍晴明の生誕地とされる場所に1007年に創建された安倍晴明神社です。

安倍晴明神社

阿倍野の地名は古代の豪族阿倍氏に由来するようですが(諸説あり)、その後、阿倍野、阿部野、安倍野などの漢字が使われていて、駅名や神社名も混在しています。不思議な地域です。

高35回 孤高

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